東大英語 完全分析 傾向と難易度、そして対策法

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 この記事では東大の英語について解説していきます。東大の英語は非常によく練られた問題でして、東大の受験生はもちろん英語力をのばしたいあらゆる人にとって格好の学習素材です。以下その特徴と具体的な対策法を書いていきます。

東大英語の概要

 東大の英語は大問五つから構成されており、制限時間は120分です。また大問1、2、4はA,Bと二つのパートから構成されており、3はA,B,Cと三つのパートから構成されています。各問の内容を下に紹介します。

1 (A)要旨要約  
 (B)空所補充(長文の中にいくつか空所がありそこに入る文を選択肢の中から選ぶ)
2 (A)自由英作文 
 (B)和文英訳or自由英作文
3 (A)(B)(C)共にリスニング
4 (A)文法問題(整序or誤りを指摘)
  (B)和訳
5 長文総合

                            

 この時点でお分かりでしょうが120分でこれだけの問題を解くというのは相当ハードです。東大英語で高得点を取るには、ただ英語力を伸ばすだけではなくそれ用の対策が不可欠なのは疑問の余地がないでしょう。大問毎の時間のかけ方などもキーポイントです。以下それらを踏まえて大問ごとの対策法を紹介していきます。

パート別の特徴、対策

1A、要旨要約

 まず最初は、要旨要約についてです。これはおよそ300語程度の英語の文章を80字程度の日本語で要約する問題です。東大英語はこの30年近くで大きく傾向を変えましたが、この要約はずっと出題され続けています。それだけ東大が重視しているのでしょう。実際要約は文章自体の内容をしっかりと理解していないと解けません。それだけに実力差が点数差になりやすい。

 この要約の問題は、英文自体は難しくありません。ですが他の問題のボリュームを考えると、十分ちょっと、長くて15分で片付けないとならないのが難易度を急上昇させています。ですから対策として、長文をざっと読み大意を掴む練習を要約の問題では行ってください。精読する必要はないので、一読して意味の分からない部分は読み飛ばしながら全体の趣旨を把握するのです。この際読み飛ばしすぎて、何を言っているのかまるで分からなくなってしまったら元も子もありませんから、バランスを大事にしてください。このバランスも普段から速読を意識しながら問題を解くことで身につきます。

 また満点を狙いに行かず、ある意味適当になる意識も大事です。要約は文章全体の大まかな流れを押さえれば、どんな採点でも七割は得点がきます。細かい要素も詰め込もうとすると、変に時間を使ったり日本語が不自然になりがちです。ざっと読んで大まかな流れを自然な日本語で書く、この流れを10分程度でこなせるようになる事を目標にしてやってください。模試などは要素採点で、細かい要素が欠けているという理由で減点されたりしますが、本試はもっとアバウトで大まかな流れさえ捉えていれば丸が来るという説もあります。実態は謎ですが、時間対費用を考えればどんな採点であっても大まかに解くのがベストです。

1(B) 空所補充、

 このパートでは、長文中に五つ程度空所がありそこに当てはまる英文を選択肢の中から選びます。英文は700語程度はあり、選択肢の英文も読まねばならない事を考えると相当量の英語を読むことになります。この問題も15分程度しか当てられないので、時間をかけてはいけません。精読などしていられないのは明らかでしょう。求められている能力は要旨要約と同じで、文章全体の大意を素早く掴む能力です。段落毎の論理展開さえつかめれば答えはほとんど選べます。

 速読は、時間を意識した訓練をしていないと中々身につきません。長文を読む際は一文一文を正確に取れるかこだわるのも大事ですが、文全体の論旨が素早く取れるかどうかも意識しながら解いてみてください。

 このタイプの問題は他大学ではあまり見かけないので、東大の過去問や東大模試過去問くらいでしか演習が出来ないでしょう。しかしながら、慣れると得点源にも出来る問題ですし、積極的にその手の問題に取り組んでみてください。

 そしてこの1AとBが東大受験するかどうかを問わず、全英語学習者に問いてみてほしい問題です。他の形式の問題よりも、これらの形式はしっかりと文章自体を理解しているかどうかが問われます。要約にせよ空所補充にせよ一筋縄ではいかないようなポイントが詰まっているので、ぜひ気分転換にでも解いてみてください。

上記は東大に特化した内容ですが、長文自体の勉強法については下の記事を参照してみてください。

2(A)自由英作文

 このパートではテーマが与えられ、それについて70語程度の英作文をします。各種開示から察するにそう採点は厳しくありません。テーマに対して素直に答えていけば内容面での減点はまずないでしょう。ですから大きくテーマを外さないことと、文法ミスをしないように気をつけてください。

 東大の自由英作は、テーマが予想しにくいところに特徴があります。簡単にいえばテーマが何でもあり、なのです。多くの大学は「死刑制度の是非」「読書の与える影響」などのようにある意味型にはまった題材を扱うことが多いのですが、東大はもっと自由な問題を出します。ネタバレを避けるためあえて問題文の例を紹介することは避けますが、東大の過去問を通じた実戦的な練習しないと中々この手の問題は解けるようにならないでしょう。

2(B)和文英訳

 長らく2(B)でも自由英作が出題されていましたがここ数年は和文英訳が出題されています。かつては文法問題が出題されていたこともありますが、最近のライティング重視の傾向を踏まえると、もうそれらが出ることはないでしょう。自由英作でしたら問題は2(A)と同じような題材ですから、上記の部分を参考にしてもらえれば結構です。

 一方和文英訳であった場合ですが、東大の和文英訳はかなり特徴的です。英訳しないといけない日本語自体がそこそこ難しいのですよね。ですから問題文の日本語を簡単な日本語に置き換え、それを英訳するという二重の作業が必要となります。これは意識さえ変えれば勉強量自体を増やさなくとも大きく変化する分野ですから、ぜひ取り組み方を変えてみてください。

 またここ最近自由英作から和文英訳に変わった理由ですが、自由英作文中での受験生の英文自体があまりにもむちゃくちゃだったので、英作もしっかり練習してほしいという東大のメッセージだという説があります。真偽は定かではありませんが、英作の練習が大事なのは事実です。手を抜かないでください。

時間ですが、自由英作なら10分、和文英訳なら7分くらいで片付けたいです。

 以上東大英作についての記事でしたが、英作文の勉強法については下の記事で詳しく触れています。上と被る部分もありますがぜひ目を通してみてください。

3(A)(B)(C)リスニング

 続いてはリスニングです。東大のリスニングはそれなりの長さのある文章が放送され、その文章についての理解度を問う形式です。記号形式ですが、設問と選択肢だけが書いてあります。放送文は二度繰り返されます。ちなみに以前は選択肢は4つでしたが、ここ最近は5択になっています。近年劇的に難化していることもあり、実力がないと高得点が取りにくくなっています。また試験開始45分後から30分程度かかります。

 東大のリスニングは素直な問題で純粋に実力を上げれば点数も上がります。小手先のテクニックは通用しません。あえて技巧的な部分を挙げるとしたら、先読みについてでしょうか。設問と選択肢が印刷されているのは上の通りですが、ここは放送前に時間を割いて読む人が多いです。設問などを読めば放送文の内容が推測できますし、次の文が放送されてしまう前にスムーズに解答を選べます。これを欠かすと次の文が放送されても選択肢を読み終わっていない、という状態になりかねない。間隔は結構短いです。

 とはいえただでさえ時間の厳しい東大の試験ですからどのくらいの時間を先読みに割くかという問題は難しい。周囲では5分程度が一番多かったですが、個人差は大きいでしょう。一年分セットで解きながらピッタリの配分を見つけてください。

 

ここまで東大の問題についてでしたが、リスニング自体の能力を上げる方法は下の記事を参考にしてください。

4(A) 誤文指摘、整序

 このパートは文法の能力を問うてきます。長文中の何個かの文章に下線が引いてあり内容もしくは文法に誤りのある箇所を指摘せよという問題か、長文中のある部分の文章の単語がランダムに並べてありそれらを元の順序に戻せという問題のどちらかが出題されています。

 センターレベルの文法を勉強したら、あとはひたすら上の形式の問題を解いていくと良いでしょう。東大含め入試でも問題集でも、似たようなパターンの誤りや並ばせ方が何度も問われることに気づくでしょう。そうなれば、もう問題ありません。こっちのものです。

 また語法関連の問題は多く出題されがちです。基本的な語法をマスターできているかしっかり確認してください。一応語法について簡単に説明すると、discussのあとは前置詞を取らない、似ているはsimilarのあとtoをとる、のように単語の活用方法についての知識です。

 難問も毎年一問くらいは入っているので、手も足も出なければ適当な答えを書いて逃げるのも大事です。あとは直感を大事にしてください。文章をたくさん読んできた人であれば何となくこれかな、という答えが浮かぶことも多いでしょう。本人としては適当に選択したつもりになるかもしれませんが、文章を読むことで培われた感覚が答えを指し示すのは決して珍しくありません。感覚的に選んだのにあっていた場合も自信を持って構いません。10分くらいがかけられる時間の目安です。

4(B)和訳

 東大の和訳、問題を見た人は拍子抜けするでしょう。一回読めば文の意味は簡単に掴めるはずです。しかしこれを日本語にする段となると大変です。皆さんも一度くらいは「英語の意味はわかる、でも自然な日本語に出来ない」という経験をされているでしょうが、東大の和訳はそういった問題が多い。

 直訳して日本語が不自然になってしまうのは、絶対に避けなくてはなりません。そういう答案が認められないのは採点者も口にしています。多少意訳になっても構いませんから、自然な日本語になっているか注意を払ってください。一度答案を作ってから、意味が通っているか見直す習慣をつけましょう。

 あとこれは和訳全般に言えることですが、訳し漏れに気をつけてください。東大の和訳は恐らく一問5点程度と推測されます。その中、訳し漏れで1点減点されるのは大きいですよ。レベルが高い人でも急いでいたりすると、副詞などを落としがちです。注意しましょう。とはいえ、注意しながらも10分前後で解きたい大問です。

5 長文総合

 最後はエッセイや物語などが題材の長文問題です。この大問はまさに総合問題という名がふさわしく、設問が固定されがちな東大の問題の中で唯一設問の種類が多岐にわたります。内容説明、和訳、語法、並び替え…

 とはいえ長文が読めれば大抵の設問が読めるので、エッセイや物語に慣れてください。これらを題材とした入試問題は少ないので、洋書などで対策する人が多いです。もちろんそれらも効果的なのですが、東大の形式で練習するのも欠かさないでください。というのも、大問5の一つの特徴として、状況の把握が困難であることが挙げられます。特殊な状況が舞台となりがちなので、しっかり読まないと理解できないのですよね。洋書だと冒頭を除けば、それまでの文脈から内容を推測しやすい。ですからその部分の対策には向かないのです。

 また描出話法という物語独特の手法が理解の鍵になることは多いです。この記事で触れることはしませんが、知らなかった方は調べてみてください。

 苦手とする人は多く、文量も多いので砦を飾るにふさわしい大問といえますが、臆さず入念に対策を練ってください。20〜25分くらいで終わらせたいですね。

近年の傾向について

 東大の英語は大きく傾向を変えた、と上に書きましたが、もうちょっと具体的に書きます。一点目は文章量の圧倒的な増加です。以前の東大は精読を重視していますが、最近の問題は速読の能力が大事となっています。一度セットを解いてみて、時間制限のタイトさを身にしみて実感してください。そして、そこへ到達するようペースを意識してください。また時間制限がタイトだからこそ、各問の配分、解く順番は大事になってきます。時間がないときでも直感的に答えを選べる記号を最後に周すなど自分なりの戦略を立ててください。

 またリスニングも大幅に難易度を上げています。かつては誰もが高得点をとれる問題でしたが、近年は変わってきました。純粋に読む速さが上昇しているだけでなく音が小さく聞き取りにくいのも難易度をあげる一因となっています。あえてくぐもった環境で音を聞く練習などもしてみてください。

 セットとしてみても東大英語は年々難易度を上昇させています。10年前とは雲泥の差と言っても過言ではないでしょう。とはいえ、直前のごまかしでもそこそこ点数のとれた以前と比べ、しっかり勉強しないと点数がとれなくなったという事であり、ちゃんと勉強した人が高得点をとれる状況に変化はありません。つまりより得点差がつきやすくなっているので、手を抜かないようにしましょう。

まとめ

 以上、東大英語の特徴を大問ごとに見てきました。最後に全問に通じる東大の理念を書きます。東大の問題は英語の知識はそこまで深くは問いません。(もちろんある程度は必要ですよ)他の私大に比べても使われる単語のレベルは低いですし、マニアックな文法の知識は問われません。では何を問うているかというと、英語を通して思考して表現する力なんですね。これは授業を受け身で聞いていたり、惰性で暗記をしていても決して身につきません。自分の頭で考え、表現しようとしてはじめて手に入れられる力です。どうか考えることを面倒がらず努力してください。それを繰り返して東大の英語で高得点を取れるようになった時、あなたは社会でも通用する英語力と思考力を手に入れることになるでしょう。それでは応援しています。

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